“感染者が無断外出”“今から中国からの入国制限” 日本に驚く中国人
愛知県で新型コロナウイルスに感染した男性が自宅待機要請を無視して飲食店に行き「ウイスルをばらまく」と話したニュースは中国のネットでも話題になった。
「中国なら処罰される」「資質の高い国にこんな人は少ないが強制手段を執らないとゼロには出来ない」「これも自由の一つだから」「日本はこんな管理能力だから毎日感染者が増えるんだ」など驚きの声があがる。もし、同じことをしたら、中国では確実に身柄を拘束され処罰の対象になる。省によっては故意に感染を広げたら死刑になる可能性もある。実際にマスクを着用せず、自宅隔離中に外出し抵抗したなどの理由で拘束される人が多数いた。湖北省訪問歴を隠した上に、感染が判明して入院中に何度もつばを吐き病院スタッフを感染させた男も公共の安全を害したとして拘束された。
日本政府は中国(香港・マカオも)・韓国からの入国者に対し14日間待機要請を決めた。中国では「やっと分かってくれた」と理解を示す声が多いが、「もっと早くすべきだった」「イタリアを対象にせず、日本より状況が良い中国を対象に?」など疑問の声もある。
皮肉なことに発表の翌日、マカオ政府は、患者が全て退院しゼロになったと発表した。中国本土との人の往来を制限し、経済の柱のカジノも2週間休業し、学校も休校し感染を押さえ込んだ結果、マカオでは1ヶ月新規感染者ゼロが続く。日本は感染者がいないマカオからの入国者にも待機要請することになる。
日本人は本気で怖がっていない・・休校になりカラオケに行く日本の若者に驚く中国人
中国人は日本の状況に私達が思う以上に注目しており、SNSに流れる様々な日本の情報に驚愕する。
休校になり街に出歩く日本の若者が「外出してしまった。カラオケも行った」「ちょっと外出してもそれで感染するかは分からない」と話す様子には、「身勝手だ」「友達が感染すれば慌てるだろう」「若いから怖さを知らない」「大人が問題を重視しないから子供も重視しない」「中国の若者は逆に両親に外出するなと言うぞ」、と批判的な意見が飛び交う。
また、「日本は“仏系”の感染対策だ」という声もある。仏系とは欲なし、気にしない、気を遣いたくない、という淡泊な状態を意味し、“仏男子”などの形で使われる。もとは日本語から来た言葉で中国でも数年前に流行した。感染拡大が懸念される中でものんびりしている日本人の態度は、中国人から見ると“仏系”に映るという訳だ。
通勤時間帯の駅が混雑し、列車も満員、マスクをしない人もいる様子や、「自分は感染しない、大丈夫」というインタビューに中国人は「日本人は焦っていない」と心配する。
感染者減っても手を緩めない~ハイテク監視も駆使し徹底管理の中国
一方、中国ではハイテクを駆使した徹底管理が進んでいる。
写真の警察官のヘルメットとサングラスは、カメラが付いておりサーモグラフィで人の体温が分かる装置だ。5メートル先までの人が体温37.3度以上だと警報が出て、2分で100人を検査できるという。ネットには「住宅街の入口に導入すれば負担が減る」「便利だ。早く普及させて」と声があがる。国民監視に使われるような技術だが、歓迎する市民も少なくない。
広東省深圳市や北京などは高速道路の料金所で車の上空にQRコードをぶら下げたドローンを飛ばす。QRコードでアプリを登録させ、街に入る人に個人情報や湖北省訪問歴や感染者との接触、健康状態などを入力させる。
上海で先日、銀行に行くと、ここにも個人情報の登録に加え感染リスクのチェックがあった。スマホで通信会社のQRコードを読み込むと過去14日間に行った地域が表示される。携帯番号からビッグデータで行動歴が把握されている。さすが中国。。。湖北省など感染地域に行っていなければ入店出来る。また、別のアプリでは自分の感染リスクを赤、黄、緑で示すQRコードも発行される。行動歴から個人のリスクが判断され、緑だと感染の恐れがないとして出勤の際の証明に使える。上海の地下鉄は車輌にQRコードが張られ、乗客が登録すると感染が出た際の追跡に使われる。
中国政府はビッグデータを元に感染者の追跡と管理を徹底している。感染者との接触歴や感染地滞在歴の虚偽申告、自宅隔離中の無断外出には身柄拘束や罰則も科される。感染を申告したり、見つけて報告すれば報奨金を出す街もあり、市民の相互監視も利用する。
中国は一党独裁の監視社会であり、人権を無視しても治安の維持が優先される。日本で同じ方法はとれないし、またそうすべきだとも思わない。ただ上海で暮らし街を見ていると、1月下旬から、市民レベルでは厳しい監視があるにせよ、自ら対策を徹底していた印象はある。外出せず、集らず、マスク着用、至る所で体温測定を受け、繁華街から人が消えた。周囲の中国人は感染を恐れ、我慢して真面目に対策を実行し自宅待機を守り人との接触を避ける行動をしていた。
ある中国人は「中国人はSARSを経験したからもの凄く怖がっています」「日本人は感染しても致死率が低いし治ると思っているのかな」と驚いていた。
対策が遅く緩い日本からの感染流入に警戒感は高まる一方
中国ではすでに日本は“感染が深刻な国”として警戒の対象だ。日本からの入国者に14日間隔離を求めるのは上海、北京、成都、広東省など増える一方だ。理由は、国内の新規感染が減少しつつあるのとは対照的に、国外からの感染流入が増えてきたからだ。毎日発表される感染者数も、7日は湖北省以外の全地域の新規感染者25人のうち24人は海外から来た人の“輸入性感染“だった。
このため、中国各地では海外から帰国した人の感染に目を光らせている。
浙江省杭州ではイタリアで働く中国人7人が帰国し感染が確認された。この地域ではイタリアから戻って報告しない人を当局に知らせれば、500元(約8000円)の報奨金を提供するとして隔離の促進を目指す。上海ではイランから来た人が内陸部に移動して感染が判明したのを受けホテルの部屋番号や鉄道の座席も全て公開して接触者を追跡した。日本人にも厳しい目が向けられ始めた。上海市は空港で日本からの到着客に隔離同意書を書かせ、防護服のスタッフが厳しくチェックする。健康状態について嘘をついたり感染を広げる行為に対しては罰則もある。
また各都市は国内他地域からの感染流入にも警戒し、北京市は帰省先などから戻った約82万人を自宅などで14日間の観察下に置いている。
終息時期が予測されるようになった中国。日本はどうなる・・?
中国の専門家チームは4月末には、湖北省以外ではある程度感染拡大が抑えられ、マスクを外せると予測。ただ、「対策を5日遅らせたら感染者は3倍に増える」「武漢の管理を緩めると湖北省では3月中旬に第二のピークが来て4月まで続く」など、まだ楽観出来ないと警告もしている。上海も新規感染者ゼロの日が多くなり生活は徐々に元に戻り始めたが、学校の再開はまだ決まらず街での厳しい管理も続く。
武漢から感染が広がった中国の他の地域での感染状況を日本に置き換えて考えてみる。まず、武漢からの人の流れを止めて徹底対策をし、1ヶ月が過ぎて概ね新規感染者ゼロにこぎつけ、それで収束までさらに2ヶ月かかることが予想される。それだけやって3ヶ月か、と考えると、日本のウイルスとの戦いはさらに長くなるのでは、と不安だ。
危機的状況には中国のような方法も有効だと考えるか、日本政府は人権や経済活動、医療現場への影響も考慮しながら、慎重にやっている、と考えるか。誰にも正解は分からないが、少なくとも個人がより危機感を高めてゆく必要性はあると感じている。
( 執筆:FNN上海支局 城戸 隆宏)
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March 07, 2020 at 06:42PM
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“日本人は感染への恐怖心がなく、対策は生ぬるい”と中国人が感じている理由 - www.fnn.jp
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