9月12日(土)23時40分より、フジテレビ系オトナの土ドラ『恐怖新聞』第3話が放送される。
本作は未来に起こる災厄を予言し、読むたびに寿命が100日縮むという恐怖新聞が届くようになった女子大生・詩弦(白石聖)の、死と隣り合わせの悪夢を描く新感覚ルール系ホラーだ。毎話放送後には、SNSで「怖くて震えた」「見た後トイレに行けない」などの投稿が相次ぐなど、話題を集めている。
そんなドラマで、詩弦の母として恐怖新聞の存在を知り、独自の思惑で動きだす小野田歌子を演じるのが、黒木瞳だ。
陽気で前向きだが正義感が強く、不条理なことが許せない歌子は、そのストレスを特徴的なクセで晴らす。第2話では、夫の死で精神が崩壊。娘を罵(ののし)るわ、遺骨を食べるわのカオスな展開に「黒木さん振り切ってる!」「歌子が一番怖い」とSNSをザワつかせた。
ジャパニーズホラーの巨匠・中田秀夫監督とのタッグが組むことも多い黒木に、今作への思いやホラー作品への向き合い方を聞いた。
<黒木瞳 インタビュー>
――これまで演じてきた母役の中でも、今回の歌子は、かなりぶっ飛んだキャラでは?
感情の起伏が激しい点は台本に忠実に、演じるうえではいかに怖がり不思議がっていただくかということに気をつけています。
ホラーは何でもありですから、そこがすごく楽しいところ。今回は理性で役を理解するというより、感覚で演じることのできる楽しさがありましたね。
歌子は常軌を逸した言動をしますが、それはボタンの掛け違いみたいに、物事がうまく回っていかないことで、どんどんズレていってしまったようなもの。根本的には“人を大切に思う気持ち”が流れている役だと思っています。
――歌子の風水傾倒や特徴的なクセは、黒木さんの発案だとか?
中田監督から宿題で「(歌子のクセを)何か考えて」と言われ、いくつか考えたなかのひとつが、ボールペンをカチカチやるクセ。
あの音って、どちらかというと不快に聞こえがちで私自身も苦手だったので、それを提案したら中田監督が「いいんじゃないか」と賛成してくれて。
加えて「なんか黒く塗りつぶした感じになるといいね」とおっしゃったので、私が子どもの頃、嫌なことがあるとその内容を書いてストレスを解消していた話をしたんです。1ヵ所に書き続けると、文字が重なって、他の人には何を書いているかわからないんです、みたいな話をしたら「それ採用」となりました。
――娘役・白石聖さんの印象は?
女同士って意外とスキンシップをするもので、お母さんって何かと娘を触りたくなるんですよ。だから、やたらと触っていました(笑)。そうしていくなかで少しずつ距離が縮まっていったと思います。
彼女は大変感受性が強く、想像力が豊か。とても新鮮で、可能性をたくさんお持ちの方。詩弦役もとてもはまっていて、見ている方も感情移入がしやすいと思いますよ。
――中田監督の現場の雰囲気、その特徴は?
中田監督は、怖い作品を撮っているのに演出しながらニタニタ笑ったりするんです。たぶん、ご本人はいろいろ想像していらっしゃるんだと思うのですが、現場の張り詰めた緊張感のなかに、監督の人柄の良さみたいな、お茶目な部分が多々見えるので、つい楽しくなるんですよね。それで周りもそういう楽しい雰囲気に交わっていく感じですね。
――黒木さんにとってホラー作品の面白さとは?
何でもありなところですね。ホラーはフィクションの中でも究極のフィクションですから。ハリウッドでは、ホラーはレベルが低いと言われた時代もあったようですが、今はちゃんとひとつのカテゴリーとして成立していると思います。技術の進歩や優秀なスタッフの尽力の賜物なんでしょう。
私、ホラーを見ると笑うんですよね。以前、フランスで韓国映画のホラーを観たのですが、外国の方ってホラーでものすごく笑っていてつられて私もすごい笑ったんです。でも、一緒に行った日本人だけが「うわ~、怖い」なんて言うから「怖がったら余計怖いから、笑うのよ」と伝えて。
私の場合、笑いながら見ると楽しみが倍になるんです。きっと恐怖と笑いって表裏一体なのではと思っています。笑いながら怖がる。怖がりながら笑う。そうやって、非現実の世界に迷い込んでいく楽しみが、ホラーにはあります。私は現場でもなるべく笑うようにしています。
佐藤(大樹)くんが「ホラーだから、ものすごく“しーん”とした暗い現場かもしれないと思っていました」なんて言うから「違うのよ、ホラーの現場は笑うのよ」って伝えました。
(白石)聖ちゃんは最初、「ギャーッ!」って叫ぶ演技や「ハッ!」って息を飲む演技が続くと、呼吸がうまくできなくなることがあるみたいで。だから「笑うと“吸って吐いて”が自然にできるから、撮影の合間はなるべく笑っていようね」とアドバイスしました。
私なんか中田監督のフェイスシールドがズレただけで、おかしくってしょうがない!監督はハチマキして、フェイスシールドして、マスクにマウスシールドもして、耳(撮影現場で音声を聞くためのヘッドホン)までやって、それで演出の説明しながら、ズレたそれらを直したりするのがおかしくて、可愛くて(笑)。そうやって現場で面白いことを探して、いっぱい笑うようにして、本番はキュッと緊張するっていうのがホラー作品に臨むうえでは大事なんです。
――黒木さんとホラー作品との出会いは?
昔、映画の『幽玄道士(キョンシーズ)』や『チャイルド・プレイ』『スクリーム』を観て、何か気になったんですよね。ホラーというカテゴリーって、いろんなことができるんだろうなって。
それで、ホラー好きを公言していたら中田監督からお声がかかり、それが最初のホラー作品『仄暗い水の底から』(2002年)です。「ホラー好きと聞いたので、珍しい、奇特な方だ」ということでキャスティングしていただいたようです(笑)。
――視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
作品のテーマが「3K(恐怖、ケレン味、共感)」なのですが、実は「ケレン味、ケレン味、ケレン味、恐怖、共感」みたいな感じ(笑)。
本当に楽しめる作品なので、ホラーが苦手な人こそ見てほしいですね。滅茶苦茶おかしいし、ツッコミどころ満載ですから、見てツッコミまくってほしいです。夜中にドラマで、SNSで、盛り上がってください。
第3話では、歌子と詩弦の母娘関係がどうなっていくのかも注目。惜しくも第2話を見逃した方、黒木の怪演をもう一番見たい方は、 FODをチェック!
<第3話あらすじ>
自らの行動で、死ぬはずではなかった子どもを死なせ、桃香(片山友希)も傷つけてしまったことに激しく落ち込む詩弦(白石聖)。そんな詩弦を救おうと、勇介(佐藤大樹)は歌子(黒木瞳)に会いに行き、詩弦と向き合うべきだと訴える。
恐怖新聞の存在を受け入れた歌子は、予告された児童虐待事件を阻止すべく動き出す。果たして、運命は変えられるのか!?手助けをしてくれた篠崎(駿河太郎)の本当の目的とは…。
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September 09, 2020 at 10:04AM
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『恐怖新聞』の黒木瞳に震撼!「恐怖と笑いは表裏一体。私、ホラーを見ると笑うんです」 - フジテレビュー!!
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