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Sunday, October 4, 2020

トランプ氏に重症患者用ステロイド投与、酸素吸入も - 東京新聞

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4日、米ワシントン近郊のウォルター・リード軍医療センター前で、車内から支持者に両手の親指を立てるトランプ大統領=ロイター・共同

4日、米ワシントン近郊のウォルター・リード軍医療センター前で、車内から支持者に両手の親指を立てるトランプ大統領=ロイター・共同

 【ワシントン=岩田仲弘】新型コロナウイルスに感染して入院中のトランプ米大統領の専属医ショーン・コンリー氏は4日、トランプ氏に重症患者に処方されるステロイド系抗炎症薬「デキサメタゾン」を投与したことを明らかにした。医師団は容体が改善しているとして「早ければ5日にも退院できる」とも表明、トランプ氏は4日、車で一時病院から外出して健在ぶりをアピールしたが、その容体には疑念が残る。

◆車で一時外出し快調ぶりアピール

 記者会見したコンリー氏によると、3日にトランプ氏の血液中の酸素濃度が一時的に低下したため、抗ウイルス薬「レムデシビル」とデキサメタゾンを投与。今後も継続する方針だという。

 デキサメタゾンは、重症患者の死亡率を下げるとして日本でも治療薬として承認されている。世界保健機関(WHO)や米国立衛生研究所(NIH)の指針も、人工呼吸器が必要な重症者を対象としている。

 米ブルームバーグ通信は、常時酸素吸入が必要でない患者への投与を危険視する専門家がいる点を指摘。コンリー氏はデキサメタゾンの使用について「潜在的利益がリスクを上回ると判断した」と述べた。

 コンリー氏は、トランプ氏が2日の入院前に高熱を出し、血中酸素濃度が下がったため、酸素吸入したことも認めた。以後発熱はないとしているが、3日に酸素吸入したかどうかは明言せず、肺へのダメージに関する質問にも明確に答えなかった。

 トランプ氏は病院を一時外出する前、ツイッターに「コロナについて多く学んだ。支援してくれる人にサプライズがある」と語る動画を投稿。その後病院敷地の外側に集まった支持者らに車内から手を振って応えた。

◆専属医のコンリー医師とは?

 【ワシントン=白石亘】新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の容体に世界中の関心が集まる中、大統領の専属医として医師団を率い、連日記者会見に臨むショーン・コンリー医師が注目されている。

4日、ワシントン近郊の軍医療センターで記者会見するコンリー医師(中)=AP・共同

4日、ワシントン近郊の軍医療センターで記者会見するコンリー医師(中)=AP・共同

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、コンリー氏は二〇〇六年にフィラデルフィア・オステオパシー医科大を卒業。オステオパシーは、特定の症状に薬を処方するだけでなく、全身のケアを重視する医学で、手を使って関節を伸ばしたり、筋肉に圧力をかけたりして診断や治療にあたるのが特徴という。

 コンリー氏は一三年にポーツマス海軍医療センターで研修医を終えた後、アフガニスタンで展開する北大西洋条約機構(NATO)軍の多国籍医療チームに従事するなど、軍医の経験を積んだ。トランプ氏の専属医には前任者の退任に伴い一八年五月に就任した。

 トランプ氏は今年五月、新型コロナの感染予防のため、未承認の抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」を服用。コンリー氏は「治療による潜在的な利益が相対的なリスクを上回る」として服用を支持したとされるが、その効果を疑問視する専門家から批判を浴びた。

 ホワイトハウスでは、大統領の健康状態を継続的に監視するため百年以上前に専属医のポストが設けられ、正副大統領やスタッフの健康管理を担当する医療チームが編成されている。

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