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Thursday, February 27, 2020

【地球コラム】共和党議員を支配する「恐怖」〜トランプ弾劾無罪の背後に - 時事通信

ブラピも皮肉るスピード評決

 2月5日の米上院の弾劾裁判の評決で、トランプ大統領は有罪48対無罪52で弾劾罷免を回避した。大統領を有罪にするためには100人の上院議員の3分の2の賛成が必要であり、もともと有罪となる可能性は低かった。しかしながら、トランプ大統領を訴追した検察役の民主党に対する共和党側の非協力的な態度は、米国の「不名誉な歴史」の一つとして残る可能性があるだろう。(笹川平和財団上席研究員 渡部恒雄)

◇ ◇ ◇

 決定打は1月31日、民主党側がボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)らを新たな証人として招致する動議を共和党が否決したことだった。

 ニューヨーク・タイムズ紙は、ボルトン氏の回顧録草稿を入手したと報道。その回顧録にはトランプ氏が、民主党の大統領候補の一人であるバイデン元副大統領の親子に不利な情報をウクライナ政府から引き出すため、ボルトン氏に協力を求めた事実が記されていると伝えていた。

 証人となることに前向きな意向を示していたボルトン氏の証言次第では、弾劾裁判の流れは大きく変わった可能性がある。

 この動議に対する共和党からの造反票は、かつてトランプ大統領を批判して確執があったミット・ロムニー上院議員(ユタ州選出)とリベラルなメーン州から選出されているスーザン・コリンズ上院議員の2人だけだった。

 弾劾の可否を問う2月5日の最終の評決では、民主党は全員有罪に投票したが、共和党からはロムニー議員だけの造反にとどまり、トランプ氏は無罪となった。

 客観的に見れば、今回の弾劾裁判でのトランプ氏の無罪評決は審議を尽くしたものとは言えず、むしろ共和党上院が政治的打算により「臭いものにふたをした」という印象が強い。共和党側はボルトン氏だけでなく、民主党からの証人招致や証拠提出の要求を多数の投票により徹底的に阻んだ。トランプ氏の無罪評決は上院共和党の「功績」と言える。

 この共和党主導のスピード弾劾裁判への皮肉は、2月9日、世界が注目するアカデミー賞のスピーチでも飛び出した。自身初のアカデミー賞となる助演男優賞を受賞した世界的スターのブラッド・ピット氏はスピーチで「ありがとう。本当にすごいことです。最高の栄誉に感謝します。(スピーチ時間は)45秒しかないと言われました。上院が今週ジョン・ボルトンに与えた時間よりは長い時間ですが」とジョークを飛ばした。

 トランプ大統領はこれを聞き逃さず、2月20日、支援者集会での演説で今年のアカデミー賞を酷評した。米国が貿易赤字を抱えている韓国の映画「パラサイト」の作品賞などを受賞したことに加え、「今年はブラッド・ピットも賞をもらったが、私は彼の熱烈なファンではない。彼は立ち上がって偉そうなことを言った」と批判を忘れなかった。

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