世界に羽ばたいたジャパニーズ・ホラーの先駆者、清水崇が仕掛ける新たな“怨念系”ホラー。いろんな角度から評価されるべき作品ではあるが、ことホラーの場合、一にも二にも問題は“怖いか、怖くないか”にかかっているといっても過言ではない。そして本作は、うれしいことに…怖い!楽しくて、怖いのだ!
【写真を見る】超怖い…!これが福岡県に実在する心霊スポット「犬鳴トンネル」だ!
ヒロインは、三吉彩花扮する臨床心理士の奏。ある日、彼女の兄・悠真(坂東龍汰)の恋人・明菜(大谷凛香)の様子がおかしくなる。聞けば、彼とふたりで心霊スポット「犬鳴トンネル」に入り、その先にあると噂される「犬鳴村」に行ってきたそうだ。しばらくして、明菜は姿を消し、いきなり鉄塔の上から地面にダイブして命を絶ってしまう。ところが死因は、なぜか溺死…。我を失った兄は恋人の死の真相を探るため再び村へ向かい、奏の身の回りでも不気味な現象が起こり始める――。
■ 心霊スポットの持つ“力”を映像に落とし込む巧みさ
うまいのは、心霊マニアの間では超有名らしい「犬鳴村」という、福岡県に在るとされる心霊スポットの持つ力=リアルな恐怖を引き入れたこと。巷に流れる数々の都市伝説を巧みに拾ってつないで一つのフィクショナルな物語に仕立て、“絶対ありそう、本当に起きているかも”と思わせるいいトコどりの構成だ。さらに“絶対、そこに居るよね、いま映っちゃったよね!?”と不安をあおる不気味な映像が醸すゾクゾク感が、そこに潜む禍々しさと相まって動悸を早める。と同時に、ある段階で【目に見えぬはずのモノ】を誤魔化さずガッツリ見せてくれるからこそ、こちらは“ギャ~、出た~”と、お化け屋敷のような阿鼻叫喚まで楽しめるという、イベント感が満足度を増幅させてくれる。
■ “家族の物語”が犬鳴村の“歴史”とミステリアスに絡み合う
とはいえドラマがしっかりないことには、すぐに飽きてしまうのがホラー映画の危うさ。それが本作においては、“歴史の断片”と“人間・家族の複雑な想い、運命の理不尽さ”を掛け合わせ、怖さにつなげていく。その土地の“隠ぺいされた過去”と、奏の家族に隠された“秘密”――奏の両親の不仲な夫婦関係や、奏自身の体質、祖父や亡き祖母との思い出――がミステリアスに絡み合い、やがてそれらすべてがつながっていく見事な構成になっているのだ。
ホラーという自身のホームグラウンドにおいて、世界的に大ヒットした『呪怨』シリーズの、それを超えねばならないという自らの呪縛と闘う状態が続いてきたが、本作で面目躍如!すでに世界中で公開オファー殺到という事実からも、清水崇監督の新たなステージが始まるのかもしれない。ホラーでありミステリーであり、家族の物語。ホラー好きだけではなく、“プチ感動”も待っているので意外とデート映画にもおススメ!(Movie Walker・文/折田千鶴子)
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