◇11日 中日2ー1ヤクルト(バンテリンドームナゴヤ)
待望の一発だった。11日のヤクルト戦(バンテリンドームナゴヤ)で、中日は木下拓哉捕手(29)が6回に1号本塁打。チームにとって、3月26日の開幕戦でのビシエド以来、13試合ぶり、改称した本拠地では8試合目、中日の日本人選手での初のアーチが効き、2―1で勝ち、ヤクルト戦は1勝1分け、5カード目で初の勝ち越しを決めた。
ノーアーチ記録にピリオドを打ったのは、チームの盛り上げに欠かせない正捕手の豪快な今季初本塁打だった。1―0の6回2死から木下拓が、田口の内寄りのスライダーをすくい上げ、左翼席へズドン。唯一、開幕戦でアーチをかけたビシエドが離脱して3試合目、バンテリンの公式戦8試合目での竜1号で、今季初のカード勝ち越しを呼び込んだ。
「3ボール1ストライクだったんで、どんな空振りしようがいいかなと思っていた。フルスイングできるボールを待って、一発で仕留められた」。オープン戦の本拠地初アーチに続く記念弾となった。
チームでノーアーチが続くこと実に12試合。2リーグ分立後の球団最長記録は1956年に記録した13試合で、ワーストタイに「王手」の状態だった。不名誉な記録が注目される状況にも「ネットニュースに出ていて『そうなんだ』と思うくらい。狙って打てるなら、前から狙ってるんで」と笑い飛ばし、フルスイングを貫いた。
開幕から初めて、全試合でスタメン出場中。まだまだ思い通りにはいかない。4日の阪神戦では小笠原が好投する中、勝ち越しの好機で併殺打。チームは連敗し、バッテリーで巻き返しを誓っていた。ホームインすると、左腕とベンチ前でグータッチを交わした。
次は家族へのサービスタイム。本塁打後、お決まりになったテレビカメラへのポーズは、両手の指で「X」をかたどってから「L」。昨季、まだピースサインができなかった長女のためのポーズを「Lよりもう1サイズ大きい幸せを」と進化させた。
ドングリをプレゼントしてもらった日に、ヒーローになるなど勝利の女神のまな娘も、3歳になって今月から幼稚園へ通う。入園式も見守ったが、コロナ禍で簡素化。一緒に練習した式典での大声の返事を聞く機会もなかった。それならばとばかり父親として、バットでお祝い。今年も家族パワーが心強い。
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