巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄氏(85)=報知新聞社客員=が26日、2021年度の文化勲章を受章することが決まった。政府が発表した。野球界初の快挙で、スポーツ界では「フジヤマのトビウオ」こと競泳の古橋広之進氏以来。他にノーベル物理学賞に決まった真鍋淑郎氏(90)ら計9人が選ばれた。文化勲章の親授式は11月3日に皇居で開かれる。
長嶋さんの思いは、球界の後輩たちに引き継がれていく。文化勲章の受章と同時に「いずれ、また野球界から同じような賞をもらえる選手が出てくると思います」と願いを込めた。
その昔、ミスターは大リーグ挑戦の夢を抱いたことがある。実際、ドジャースの会長が巨人側に獲得の意思を伝えている。海の向こうへの憧れは封印したが、まな弟子・松井秀喜が2009年、ヤンキースでワールドシリーズを制覇。MVPにも輝いた。巨人を離れても電話で打撃指導を行い、大リーグへの思いを引き継いできた。世界一を勝ち取った姿には「本当にすごいことをやってのけた」と自分のことのように喜び「もっとメジャーリーグで活躍する選手が出てきてほしいね」とも話した。
長嶋さんは今回の受章を受け「アメリカから来た野球だけど、何というか、もっと張り合ってもらいたい。日本の野球もね、30年、50年とたって、いい方向に向かっていると思いますよ」とも語った。自宅ではエンゼルス・大谷翔平の出場試合を観戦するのも日課の一つ。投手で9勝、打者で46本塁打100打点と“二刀流”を成功させた。日米関係なくファンからも愛される姿はミスターと似ている。その熱狂ぶりは海を渡って伝わっている。
「大谷はすごいね。バッティングも好調でね。どんどんどんどん、とね。もう、しょっちゅうテレビで見ていましたよ。まだ向こう(米国)に行く前に食事をしました。そうしたら今年、ガンガンガンとね。また帰ってきたら食事に行きたいですね。彼は(体が)大きいし、足は速いし、ないものがない。フェースもいいしね」
巨人では今季、不振だった丸や中田を指導するため、自らジャイアンツ球場を訪問。「巨人が強くないと球界は盛り上がらない。ファンをもっと楽しませないといけないからね」と語っているミスターに、文化勲章の受章会見中、インタビュアーが質問した。
「どうでしょう。もう一度、監督というのは」
「えっへっへ。今のままでは肉体がもたないけどね。でも、そういう気持ちではあるけどね(笑い)」
優しい笑った顔が会見場に広がった。自分のことより、周囲の幸せを願う。笑顔を引き出す。そんな長嶋さんだからこそ、誰からも愛されるのだ。
からの記事と詳細 ( 長嶋さん大谷翔平を絶賛 「体大きい、足は速い、ないものがない。フェースもいいし」 - スポーツ報知 )
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