石巻市の一心堂剣道スポーツ少年団の酒井新太さん(東松島市矢本二中1年)が、1月8日に利府町のセキスイハイムスーパーアリーナで開かれた第44回全国スポーツ少年団剣道交流大会県予選会の中学生個人の部で優勝した。3月に高知県で開幕する全国大会への出場を決めたが、新型コロナウイルス感染拡大により大会は中止となった。酒井さんは「気持ちを切り替え、中総体での全国出場を狙う」と先を見据える。
県大会決勝では2年生選手と対決。決定力のある相手だったが、自信を持つ駆け引きに持ち込んだ。残り時間1分で得意の合い面を決め、1年生ながら県の頂点に立った。「大会を通して調子が良く、自分より経験のある選手に勝てた。構えを崩さず、相手に打たれなかったことが一番大きい」と振り返る。
道場の上級生との稽古の成果を発揮した。より大きい体格の相手を想定し、押し負けずに攻め続ける剣道を意識し続けてきた。「全国にはもっと大きい選手がいる。スピードを高め、得意な技以外でも一本を取れるようになる必要がある」
自身の持ち味と課題を明確につかみ、鍛錬に励んできた。身長は163センチ。同学年の中では小さくないが、全国で戦うには別の武器が必要となる。手首のスナップを効かせた面の速度を上げ、相手の懐に潜り込んで小手を狙う練習にも取り組む。
県での優勝や全国を明確に目指し始めたのは昨夏から。攻撃的な剣道や連戦をこなせる体力を着実に身に付けてきた。大会の中止を受けて「個人戦としては初の全国になるはずだった。目標にしてきたのでかなりショックが大きい」と悔しがる。
それでも次の目標に向けて心機一転し「中総体などまだチャンスはある。今の時期にどれだけ力を伸ばせるかが勝負になる。少しでも強い相手と戦えるようにしっかり練習する」と力を込めた。
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