川崎が３大会ぶりＶで２季連続無冠を阻止 橘田主将「大きいタイトル」 サッカー天皇杯 - 産経ニュース

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後半、柏・細谷真大のボールを止める川崎・鄭成龍＝９日、国立競技場（萩原悠久人撮影）

川崎０（８ＰＫ７）０柏（天皇杯決勝＝９日）

ＰＫ戦で１０人目のキッカーとしてゴールを決めた川崎のＧＫ鄭成龍が、本職の守護神へ戻って柏のＧＫ松本のＰＫをセーブ。近年のＪリーグを引っ張ってきた強豪が、激闘を制して２季連続無冠を〝阻止〟した。鬼木監督は「タイトルは取り続けないと、取れないことに慣れてしまう」と優勝を喜んだ。

最終節までＪ１残留を争った柏に苦戦を強いられた。押し込まれる時間帯が長く、シュート数は７－１９と圧倒された。主導権を握り続ける川崎らしさは影を潜めたが、２０１７年以降にＪ１優勝４度を含む６個の主要タイトルを獲得してきた意地がほとばしった。「やるべきことを我慢強くやって勝ち切ってくれた」と指揮官。今季から主将を任された橘田は「去年は無冠だったので、クラブにとって大きいタイトル。苦しい時期もあったのでほっとした」と静かにほほ笑んだ。

満足できるシーズンではなかった。近年相次いだ主力の流出を補って強豪にふさわしい陣容を整えたにもかかわらず、開幕前から故障者が続出。なかなかベストメンバーをピッチへと送り出せず、Ｊ１ではほとんど存在感を示せないまま、よもやの８位で終えた。

それでも脇坂が「いいときばかりではなくても頑張ってきた」と振り返るように懸命に戦い続けた。Ｊ１を５戦無敗で締めくくり、アジア・チャンピオンズリーグも早々に１次リーグ突破を決めた。最後の最後でタイトルまで手にした川崎が、来季以降の完全復活に向けて弾みをつけた。（奥山次郎）

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