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Friday, July 15, 2022

クワガタも大きいよ 工夫重ね飼育 佐賀西部コロニー販売 - 朝日新聞デジタル

hitagajah.blogspot.com

村上英樹

 障害者福祉施設、佐賀西部コロニーの「昆虫の里」(佐賀県太良町大浦乙)が今夏もクワガタムシの販売を始めた。昆虫の生態に詳しい2年目の職員が障害者らとともに創意工夫を重ねた飼育方法で育てた。

 その職員は指導員の渡辺竜(とおる)さん(20)。幼稚園のころからカブトムシやクワガタが好きで、社会人となった今も帰宅途中に林に立ち寄り、カブトムシを探す。

 海水を使ったミカンやキクラゲを育てて販売する同コロニーでは、夏は園芸部門の閑散期にあたる。このため同部門を受け持つ渡辺さんと昆虫係の障害者3人が中心となってカブトムシやクワガタを育て、市場価格の何分の1という安価で販売し、収益に充てる。

 クワガタを大きく育てるためには砕いた広葉樹にキノコ菌などを入れた「菌糸瓶」と呼ばれる瓶の中で幼虫を生育させるのが一般的だ。そこに渡辺さんの発案で、たんぱく質成分や乳酸菌を配合した手作りの菌糸瓶をつくり、安価で大量のクワガタを育てることができるようになったという。

 昆虫愛好家の間では、「佐賀産」のオオクワガタは体格がよく、全国屈指の産地として知られる。

 販売するクワガタは、オオクワガタとヒラタクワガタ。2000年前後、国内ではクワガタブームが起き、オオクワガタのオスは体長7センチを超えると数万円の値がついた。そこで「広く手に入りやすいように」(竹下和樹所長)と、06年ごろから昆虫の里で飼育を始めたという。

 渡辺さんは「命の大切さを知るひと夏になってくれたらうれしい」と話す。

 今年はオオクワガタがオス・メス合わせて計約900匹、ヒラタクワガタが約700匹。価格はオオクワガタのオス(7センチ)が2530円、ヒラタクワガタのオス(6センチ~6・5センチ)が約1100円。サイズに応じて価格が変わる。「道の駅太良」や同コロニーの白石作業所などで販売している。

 また今夏、子どもたちが気づいたクワガタの生態やイラストを募って「クワガタ図鑑」の作成も企画している。対象は4歳~小学生。8月25日必着で先着300人。募集用紙は「道の駅太良」などに置かれている。問いあわせは同コロニー昆虫教室係(0954・68・3211)。(村上英樹)

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