キャプテンとしてチームをまとめた小林の永田姫舞 [写真提供]=日本バスケットボール協会
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。
宮崎県代表の小林高校には何か惹きつけるものがある――。
11月25日、「SoftBank ウインターカップ2021 令和3年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会」は女子3回戦が行われ、小林は安城学園高校(愛知県)と対戦した。試合は、ビハインドを追う展開の中、終盤に追い上げを見せたが76-86で敗退。これで、小林はベスト16で姿を消すこととなった。
試合後、「日本一小さいチームが日本一大きく見せてバスケットをするんだということ掲げて練習をしてきました。選手たちの姿を見て小さい選手ではあるのですが、大きく見えましたし、私自身も心を動かされました、一緒にバスケットができて最高でした」と小林の橘裕コーチは大会を振り返った。
安城学園との一戦は、前日の2回戦での足を負傷した永野実紗季(3年)を欠いての戦いとなったが、『永野のために』という思いで3年生たちが奮起。上之原里香が29得点、八十川ゆずゆが27得点を奪取した。
また、8得点7リバウンド3スティールのキャプテンの永田姫舞(3年)は、気迫あるディフェンスやボールに飛びつくルーズボールなどでチームを盛り立て、第4クォーター序盤には1点差にまで詰めた。
この猛追には、会場の観客から多くの視線が注がれたが、惜しくも逆転はならず。それでも、試合終了後には、多くの拍手が小林に送られていた。
「今回は2つ目標がありました。一つは『日本一』で、もう一つは『東京に何を残せるか』。高校生らしく“小さいチームでもやれる”ことをバスケットをしている人たちに伝えたいということで取り組んできましたが、(ウインターカップで)スモールバスケットができたと思います。それに自分たちの所作や立ち振る舞いも含めて東京に残せたものはあったのかなと感じています」と橘コーチ。
キャプテンの永田も「1、2回戦はみんなで楽しくやることができました。3回戦も全員で笑顔でやり続けようと試合前にも話し、最後まであきらめずに全員で声を出してやることができたと思います」と胸を張った。
この永田を代表するように、高さを補うスピードやテクニックはもちろん、ひたむきなプレーで挑み姿勢を貫いた小林の選手たち。どんな苦境にもめげず、40分間タフに動くバスケットは見る者の心をつかんだ。
「小さいチームからだからこそ勝っていくことで色んな方々から応援されることを今大会を通して分かりました。来年のチームも高さのあるチームではないので、走るバスケットを徹底して、多くの人から応援されるチームになって日本一になってほしいと思います」(永田)
キャプテンの思いは3年生たちの背中を見てきた後輩たちに託された。
文=田島早苗
からの記事と詳細 ( 小さいけれど大きいバスケット…小林高校が東京に残したもの - バスケットボールキング )
https://ift.tt/3yVTf8q
No comments:
Post a Comment