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Tuesday, August 30, 2022

「相手のため一生懸命」「おやじのような、器の大きい人」 稲盛さんに学んだ兵庫の経営者、逝去悼む - 神戸新聞NEXT

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2014年、京都市伏見区の京セラ本社でインタビューに応じる稲盛和夫さん

2014年、京都市伏見区の京セラ本社でインタビューに応じる稲盛和夫さん

 京セラ創業者で名誉会長の稲盛和夫さんが亡くなったとの報を受け、兵庫県内では、その経営哲学を伝授してもらったゆかりの経営者らが「中小企業の視点で、多くのことを学んだ」と振り返り、死を悼んだ。

 稲盛さんが若手経営者に経営を教える「盛和塾」。ネットワークは世界に広がり、2019年の活動停止後も県内で勉強会が続けられてきた。

 六甲バター(神戸市中央区)の塚本哲夫取締役相談役(80)は、地元に「盛和塾神戸」を創設した一人で、「相手のために一生懸命になってくれる方だった」と思い出を振り返った。

 ある勉強会でのこと。「みんなバターは知っていても食べ方は知らないだろう」と、焼き芋に同社のバターを載せ、参加者に振る舞ったという。「『どうだ、うまいだろう』と、あれはうれしかった」と塚本さん。「顧客満足を高めるため、いかに商品開発が必要かも学んだ」と語った。

 阪神・淡路大震災で、会社が大変な時に稲盛さんの教えを請うたのは、煮豆・つくだ煮製造マルヤナギ小倉屋(同市東灘区)の柳本勇治社長(66)。「(盛和塾神戸で)『損得よりも善悪の基準で判断する』『心の持ちようが全てを決める』と、耳にたこができるほど経営の基本をうかがった。以降、経営に良い流れができた」と感謝した。

 稲盛氏は「5人でも10人でも社員を雇い、良い経営をすることが日本の社会を良くする」と語り、多くの中小企業経営者に哲学を伝えたという。「学んだ経営哲学を実践することで、思いを引き継ぎたい」と力を込めた。

 発電プラント建設会社中野プランツ(高砂市)の中野哲郎社長(63)は、12年に横浜で開かれた盛和塾の世界大会で、自社の経営について発表した際、稲盛氏に叱られたことが忘れられない。「雑ぱくな経営やな」との言葉に「『全て見透かされている』と思い、頭が真っ白になった」と話す。

 その上で「稲盛さんは『お前は何を考えているんや』とよく怒ってくれた。経営の神様のように言われるが、おやじのような、器の大きい人だった」としのんだ。(高見雄樹、西井由比子、大島光貴)

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