今週から夏の福島が開幕する。日曜メインは3歳のハンデ重賞ラジオNIKKEI賞(G3、芝1800メートル、7月2日)が行われるが、リアルスティール産駒のレーベンスティール(牡、田中博)が重賞初制覇を狙う。初陣は後に無敗で皐月賞を制したソールオリエンスに首差2着。前走1勝クラスは2着に5馬身差の圧勝。田中博師は「現状の完成度は低いですが、大きいところを、と思わせてくれる馬です」と期待を込める。

1週前追い切りは美浦ウッドで5ハロン69秒4-11秒5(馬なり)を計時し、素軽い動きが目立った。母父は1年の休み明けで有馬記念を制すなど、多くのファンを魅了したトウカイテイオー。レーベンスティールにも、その面影はどことなくにじむ。師は「初めて見た時にトウカイテイオーだ、と思いました。すごく小顔でりりしくて格好いい馬です」と印象を口にする。先々の飛躍へ向け、福島の地で“奇跡の名馬”の血が騒ぐ。